我が家は、ニチコン製のトライブリッドシステムを導入しています。
先日、蓄電池の残量はいっぱいあるのに、なぜか買電していて何かおかしくなったのかなと思ってモニター画面を見ていると、電圧上昇制御アイコンが点灯していることに気が付きました。
この電圧上昇制御アイコンとは何なのか?どうなると点灯するのかなど調べたことについてまとめました。
電圧上昇制御アイコンが点灯したときの実際の動作
電圧上昇制御アイコンが点灯していた時の実際の動作を見てみましょう。
我が家のシステムの設定は以下の通りとなっています。
・グリーンモードで稼働中
・蓄電池の充電上限は100%、放電下限は20%。

パターン1
蓄電池の容量は、60%あり、太陽光発電が1.0kWで発電中。この時、蓄電池へ充電1.0kW、買電0.5kW。
電気使用量は、0.5kWなので、買電せずに太陽光発電をそのまま利用するのが正常。

パターン2
蓄電池の容量が83%あり、太陽光発電は、0kW。この時、買電0.4kWで、蓄電池は待機状態。
電気使用量は、0.4kWなので、買電せずに蓄電池を利用するのが正常。
蓄電池がまだ残っているのに買電しているという状態が起きていました。
電圧上昇制御とは?
では、電圧上昇制御とは何なのでしょうか?
まずは、ニチコンの取説を見てみると、このような説明がありました。
環境起因により電力会社側の電圧が上昇し、抑制が働いているときに表示されます。
表示中は売電量が減る場合があります。
これは、パワコンの機能で、電力供給システムにおいて発生する電圧の急激な上昇や変動を制御・抑制するための機能だそうです。
外部からの電圧の変動や急激な上昇が、接続された機器や電子デバイスに悪影響を与えるのを防ぐために必要な機能なのです。
電圧上昇制御はなぜ行われるのか?
系統電圧は、家電製品を過電圧から守る為、101V±6Vになるよう調整されてますが、地域、周辺の工場等の環境、及び周辺の太陽光発電設置状況等により、系統電圧が一時的に上昇する場合があります。
系統電圧が107V以上になった場合に、電圧上昇を抑えるために、 系統側に売電しないように制御する機能が電圧上抑制機能で、その際にアイコンが点灯します。
今回はなぜ点灯したのか?
販売店さんから電力会社に確認してもらったところ、確定では無いですが東電が、近くの配電設備工事を行っており、通常の配電経路を変えているとの事でした。
ちょうど工事が始まった時期が重なっているのでおそらくそれが原因ではないかという事でした。
工事終了期間未定という事なので、しばらくは様子見という事になりました。
対策は?
今回は、配電設備の工事という事で、対策のしようがありませんでしたが、電圧上昇制御アイコンが点灯した場合は、まず販売店さんに相談するほうが良さそうです。
今回の事で、販売店さんが、わざわざ自宅までトライブリッドシステムを点検しに来てくれました。
とても対応が早く信頼できる販売店さんです。
その他、電圧上昇制御アイコンが点灯しやすい環境というのが以下との事でした。
これは、ニチコンさんのサポートから教えて頂きました。
トランスが付いている電柱から遠い
基本的に売電がおこなわれると電線内の電圧が上昇します。家がトランスから遠い、また配電系統の末端にあるなどすると、電圧上昇抑制が起こりやすくなります。というのは、トランスに近い家で売電がおこなわれることで電線内の電圧が高くなってしまうからです。
引き込み点からパワーコンディショナーまでの距離が長い
引き込み点からパワーコンディショナーまでの距離(引き込み線の長さ)が長い場合、電圧降下が発生して家庭の電圧が低くなることがあります。引き込み線を太くするなどで対処することができます。
近辺の電力消費量が多い
近所に大きな工場があるなどする場合、工場の稼働時に大量の電力が消費され、電線内の電圧が低くなります。工場の稼働時は売電することができますが、逆に工場が休みであったりすると消費量が一気に下がるため、電線内の電圧が高くなってしまい電圧上昇抑制が発生してしまいます。