前回、冬の状況をレポートしました。暖房、エアコンがいらない春はどんな感じなのかレポートしたいと思います。
我が家では、蓄電池の放電下限値を20%に設定していますので、実質の容量は、9.8kWh×80%の7.84kWhとなります。
10kWhの蓄電池と言っていますが、7.84kWhの蓄電池はどの位使える?と置き換えてご覧ください。
10kWhの蓄電池はどの位の時間使える?
それでは、4月(4/10~5/9※)の蓄電池の推移を見てみましょう。※電気料金の計測期間
下のグラフが4月の蓄電量の推移です。我が家では、蓄電池の放電下限値を20%に設定していますので、20%になると放電を自動的に停止し、買電を始めます。
逆に100%になるとそれ以上蓄電できないため、売電を行います。
グラフを見てみると以下のような感じとなっています。
- 蓄電量が100%に達して売電をした日数:21日
- 蓄電量が20%になり買電をした日数:13日※
- 買電をしなかった日数:17日
※厳密にいうと、ニチコントライブリッドは、毎日10分ぐらい、蓄電池から放電できない時間がありますので必ず毎日買電がありますが、この買電を除いた日数です。

とある1日の夜間の状況を見てみましょう。
18時ごろから太陽光発電がなくなり、蓄電池を使っていることが分かります。
そして、朝7時ごろから太陽光発電が始まり、徐々に蓄電池に蓄電が始まり11時には100%になっています。天気の良い日は大体こんな感じの推移となるようですね。
という事で、夜間の消費電力をすべて蓄電池でまかなえた場合の推移となります。

その時の消費電力は以下の通り。
夕方から0.5kWhの消費電力で、19時ぐらいから夕飯の準備で消費電力が一時的に増えますが、その後も0.5kWh程度で推移しているようです。
4時ごろはおそらくエコキュートが湧き上げを行っているため、消費電力が多くなっています。

今度は、蓄電池でまかなえなかった場合の蓄電量の推移です。このパターンが13日あるイメージですね。
天気等の関連で、14:00ぐらいをピーク(100%)に、蓄電池を使い始め、翌朝7:00ぐらいで下限の残量20%になり、ここから買電スタートとなります。
天気が良い日は、7:00ぐらいから発電が始まりますが、この時は曇りで蓄電するまでは至っていない状態。

その時の消費電力を見てみましょう。消費電力については、日々大きく変わることはないと思いますが、こんな感じです。
大体、19:00から21:00の消費電力が大きく、深夜にエコキュートの湧き上げで消費電力が大きくなるパターンです。

ここで、買電量を見てみましょう。13日間買電していますが、どの位買っているのか?
4月の買電量は、約60kWhになります。それに対して消費電力は、約400kWhですので、全消費電力の約15%ぐらいを買っているという事になります。

この月の売電を見てみると、こんな感じです。売電量は、218kWhもあります。もう少し蓄電池の量が大きければ、当然ですが、買電が少なくなります。
ただ、今回の例で、連続で買電をしている日が3、4回ありますので、蓄電池を大きくしたとしても蓄電池だけで100%まかなうのは難しそうな感じですね。

春は10kWhで足りるのか?
結論、あまり消費電力が多くない春でも足りないという事になります。
100%自家消費を目指すのであれば、蓄電池は、ニチコントライブリッドの最大容量の7.4kWh×2個の14.8kWhにしておくのがベストですね。
我が家は、4.9kWh×2個の9.8kWhで、放電下限を20%のしていますので、実質容量は、7.84kWhです。
これが、14.8kWhであれば、その80%の11.84kWhになりますので、蓄電池を有効活用し、買電を少なくできそうです。
まとめ
100%自家消費をめざすのであれば、消費電力の少ない春でも10kWh(実質容量7.84kWh)では足りない。
可能であれば、トライブリッドシステムの最大容量の14.7kWhを導入することをお勧めします。
※我が家の太陽光パネルは、5.1kWhです。
我が家は、EV+V2Hがありますので、蓄電池の放電下限を20%にしています。
EVがない場合は、災害時の事を考えると放電下限をもう少し高めに設定しておかないといざという時に蓄電池を使う事ができませんので、そのあたりの事も考慮して容量を決める必要があると思います。
話はそれますが、最近は、大容量のポタ電もありますのでその組み合わせも考えると良いと思います。